介護の現場では、高齢者に対して様々なケアがなされており、口腔ケアもその中のひとつといえる。
口腔ケアとは、施設利用者である高齢者の、歯を磨いたり、うがいを促したりすることによって口腔機能を健全に保つというものだ。
口腔ケアを行うことによって、健康を維持し、介護度を上げることなく生活することができることが期待されている。
どのようなケアも、適切な手順やスキルを持っていなければ、効果が上手く発揮されないといえるだろう。
口腔ケアにも介護スタッフに必要とされるスキルというものがある。
もちろん前提となるのは、口腔ケアを適切に行うための技術と知識だ。
どのような手順で行うのか、どのような意図をもって行うのかを知っていると、効果を十分に発揮することができる。
口腔ケアにかかわるアイテムについても知っていると便利である。
このほか、口腔ケアを素早く行うスキルを持っていることが求められる。
口腔ケアは、決して快適なものとはいいがたいことがある。
他人に口の中を見せたり、いじられたりすることは人によって不快なものなので、素早く行うことが求められるスキルといえるだろう。
長引く口腔ケアは、口腔ケアの忌避感につながるほか、ストレスの原因となりかねない。
また、口腔ケアを行うタイミングを図るスキルも必要だ。
口腔ケアを安全に行うためには、高齢者の協力が必要不可欠だ。
口腔ケアを行っても良いと感じるタイミング、意識が明瞭で事故が起きないタイミング、そしてリラックスしている時を見極めるスキルが求められる。
これらのスキルは、介護口腔ケア推進士のスキルを学ぶことで身につけることができる。